10/16[なな]EG ガンダムは初心者にオススメキット!を更新しました!

ガンダムビルドダイバーズが始まった今だからこそプラモ狂四郎の第一話を振り返ろう

美少女アバターの中身はネカマのおっさんじゃなくて美少女! それでみんな幸せになれるんだそれでいいだろう…? こんにちは、ゆーいち(@ucu1k2)です。

俺が作って俺が乗る!

ガンダムビルドダイバーズ第一話はご覧になられましたか?

VR世界(MMO)の説明に時間を割いた分を考慮しても初代ビルドファイターズやトライに比べると派手過ぎず、キッズアニメ寄りにシフトされていたのが伝わってきましたね。無印やトライから見てきた人には刺激(と悪ノリ)が足りなかったかもしれません。
この優等生なテンションはガンプラビルダーズに近いものを感じました。

ビルドシリーズでは初めての肩書を持たない普通の男の子が「自分で作って自分で操縦する」事や、コクピットシートに着座してのシミュレーション空間へダイブ、そして両作品とも初心者狩りの男が出てきたあたりが良く似ています。
浪川!お前の事だよ!

セイ君のようにすでにプロで通用するスキルがある訳でもなく、レイジやセカイのように何も知らない訳でもない、普通にガンプラが好きで成長の可能性を秘めた少年であり、ネットゲーム同様にミッション型イベントを発生できるので自然とチームを組みやすいあたり、順位付けのバトルに留まらない広がりを感じさせる設定です。

他にも00ガンダムを「オーツーガンダム」と逆にかなり難易度高い読み間違え方をした自称ガンダム素人のショップ姉さんや、電脳世界の説明しながら初心者の主人公たちを導いてくれるオカマのマギー姐さんもいいキャラしてました。
「(初心者狩りにあって)ガンプラバトル嫌いになっちゃった?」とケアするあたり、面倒見のいいタイプの古参ですね。ネトゲに一定数いるタイプです。
オカマキャラは窮地になると「ふざけてんじゃねぇぞ!このザコがぁぁ!」的なキレ方するタイプもいますが、まぁこの人は大丈夫そうです。

もちろん歴代キャラのそっくりさん(アバター)やマイナーMSがカメオ出演したりという従来的なファンサービスもあり。
青鬼君の「自分からやられにきてぇ!」がすごく冨野っぽかったw
ガンダムAGEの版権が解禁された事で、いかにも悪役らしい造形のヴェイガン側MSが使えるようになったのもわかりやすいですね。

少しメタ的な話をすると、今回自分が作ったガンプラへの破損ダメージは無しというレギュレーションに変更になりましたが、ネットワークものでは「システムの暴走によりログアウト出来ない、またはリアル(肉体)へのダメージが発生する」というのが定番であり王道ですのでこのあたりをどう絡めて来るのか期待したい所です。

ちなみにガンダムビルドダイバーズは、

最速配信は「ガンダムファンクラブ」と「あにてれ」で放送終了後の19:00より、アニメ公式サイトとガンダムインフォ、YouTubeでは放送翌日の12:00より、第1話が常時無料、最新話が1週間無料で配信される。

との事。


プラモ狂四郎 第一話という奇跡

さて、そろそろ表題の話をしましょう。
初回、いわゆる「つかみ」の部分はどんな作品においても重要です。
これだけエンターテイメントに溢れている今では話題作でも1話切りどころかAパート切り、下手をすると5分切りもあります。

MEMO
0話切りというのもありますがそれはまぁ単純に興味がないという話なので

「エヴァンゲリオン」の庵野監督がエヴァ第一話を作るにあたってガンダムの第一話を研究し尽くし、「ガンダムには敵わない」と言わしめたエピソードは有名ですが、プラモ狂四郎の第一話もこの手のホビー漫画の先鞭にして完璧と言える構成になっています。
では実際にプラモ狂四郎の第一話をタイムライン化してみます。

P1:表紙。狂四郎とガンダム、健とシャア専用ザク、ヒロインのミドリ。
P2~5:放課後の小学校から急ぎ新発売のGアーマーを買いに行く狂四郎が登場。合わせてライバルのケンとキー坊も登場。日直で捕まる二人とからかう狂四郎。
P6:「人は彼をプラモ狂四郎と呼ぶ」(タイトルコール)

P7~9:Gアーマーを購入した狂四郎(初心者)と健(ベテラン)の対比
P10~12:店主(マスター)による勝負の提案と「あの機械」が完成したとの前振り
P13~17:プラモ製作シーンとガンダム改造案の伏線
P18~22:プラモシミュレーションマシーン登場から機体登録、2vs2のバトルスタンバイ(ただし実際は狂四郎とケンの一騎打ちの構図)

P23~27:電脳空間に転送、ガンダム登場、「ここはイメージの世界」と説明

(ここまで世界観の説明)

P28~32:ケンが操縦するシャアザク登場。ガンダムはシールドの接着が甘いせいで攻撃を受け、持ち手が破損。シャアザクの肩盾もはめ込み式のため攻撃で抜ける。銃撃戦へ。
P33~37:それぞれタッグパートナーから、ガンダムは予備の盾、シャアザクはバズーカを補充。バズーカによってガンダムがピンチに。
P38~47:キットの弱点である開脚できない事を改造して克服していたことにより形勢逆転、

逆に膝下から足先まで一体成型という相手キットの弱点をつき背後から蹴りを浴びせてシャアザクを撃破。

P48~50:マスターによる「実際に動かせたら面白い」というシミュレーションマシン製作の動機説明
P51~54:シミュレーションでダメージを受けた箇所が実際に破損する事による真剣勝負の説明
P55~56:良きライバルとして再戦を誓う二人

少年漫画の第一話として一分の隙も無い、一気に読ませる構成です。
28ページ目からほぼバトルなので、30分アニメに直すとCM前にシャアザク登場、Bパートからバトルという展開ですね。
シミュレーター登場の部分で大体の説明は行っているので実際始まってからの説明は最小限にして出会って即バトルです。

股間パーツ
ちなみにダボの大きさが違うのでガンダムに旧ザクやリックドムの股間パーツを付けようとしてもスカスカになる。

けん制とも言えるシールドの剥がし合いから、逆転劇へとつなぐ双方のキットへの手の入れ方(改造)に差による決着。何気に有名な「シャア専用ザクがガンダムの腹部を蹴る」シーンの逆で倒しているのがにくい所。
白眉なのはこの段階ですでに「プラモの出来=性能」と設定している事です。
2巻で登場し強敵となる凄腕スケールモデラー景山(弟)のタイガーI型戦車は、実車の形状もさることながらプラモとしての完成度が高かったので装甲が強固だったと考えられます。

と言ってもほぼ股関節以外素組みと思われる狂四郎のガンダムに対し、「注意書き(マーキング)まで綺麗に決まって」いたケンのシャアザクの性能がアップしていたようには見えないんですし、塗装やデカールはビルドシリーズでも実際にはあまり重要視されてない節がありますね。プラフスキー粒子配合塗料はそうだけどそうじゃない感ありますし。
そもそも塗装の上手さを描写するのも表現するのも難しいですし。

出来が性能に左右
更に言ってしまうと後で出て来る「フルスクラッチの1/144デザートザクがポリパテの使い過ぎで動きが重い」とか「フルスクラッチのマッケレルがポリパテの使い過ぎで重くて水に沈む」とかキット化されてない機体を頑張って作っても結構適当だったり…。つうかポリパテ受難過ぎる

最近のガンプラはこだわりが無ければあまり手を入れなくても綺麗な仕上がりで十分な可動が出来るので、劇中でもわざわざ関節部のパーツを取り換えるというような改造は行わず、色替えや追加武装だったり、もっとダイナミックな方向での改造がメインですね。

でも子供ながらに「1/144ガンダムの脚が開く」とか「1/144ゲルググの肩が回る(元キットでは胴体と一体成型)」とか「ダンバインのコクピットが開閉する」とか、自分でもやってみたいと思わせる工作だったと思うんですよ。
今はもう全部1パッケージで組めちゃいますけど。
「改造が絡むと子供にはハードルが高すぎる」というプロデューサーの話を聞いたような気もしますが、純正のカスタムパーツなんかも絡めて劇中でも「更に自分で手を入れる」誘導描写があると面白いのかな、と思いました。

 

ちなみに。

ちなみにプラモ狂四郎は、1/72スケールのダンバイン(実寸法約9.5cm、HGUCガンダムが12.5cm)のこの改造に対して、
このような血も涙もない評価が下される鬼スパルタな世界です。
マスター、ほんと時々エグいよな。