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宇宙世紀年表が覚えられない妻のために解説してみた(逆シャア~NT編)

ラストシューティング

一年戦争の事になると早口になっちゃうおじさん、ゆーいち(@ucu1k2)です。

宇宙世紀年表が覚えられないと嘆く妻のために宇宙世紀の流れを時系列で振り返るエントリーの3回目です。
今回は、シャアの私怨喧嘩である逆シャア、サイコフレームに振り回されたUCからNT、そしてジオン戦乱の消滅を解説します。

U.C.0093
機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
U.C.0096
機動戦士ガンダムUC
U.C.0096
機動戦士ガンダム TwilightAXIS
U.C.0097
機動戦士ガンダムNT
U.C.0100
ジオン共和国、自治権放棄

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鉄仮面宇宙世紀年表が覚えられない妻のために解説してみた(ハサウェイ~V以降編)

このエントリーは各作品のあらすじ、一部ネタバレを含みます。ご注意ください。

U.C.0092 12.13 シャア・アズナブル、新生ネオ・ジオン総帥に就任

逆襲のシャア

漫画「ジョニーライデンの帰還」では0090年頃からネオ・ジオン再興に向けて活動している姿が描かれている。

U.C.0092 12.22 ネオ・ジオン艦隊、スウィート・ウォーターの占拠を宣言

スウィート・ウォーターはサイド1にある急造コロニーでもともとネオ・ジオン支持者が数多く住む。

宇宙世紀 0093 02.27 総帥シャアがTVインタビューの中で連邦に対し事実上の宣戦布告【逆襲のシャア】

「第二次ネオ・ジオン抗争」が勃発。

U.C.0093 03.04 小惑星5thルナがラサに激突

旗艦ラー・カイラム艦長ブライト・ノアを始めとしたロンド・ベル隊はネオジオン軍と交戦するも小惑星の落下を食い止めることはできず、一般市民が犠牲となった。

この時ブライトはサイド1へ5thルナへの攻撃要請を打診したが、ジオン寄りのコロニー住民の内乱を恐れたサイド1はこれを聞き入れず、サイド2はレーザーによる攻撃を行ったが、コロニー内のジオンシンパによってレーザー砲は破壊された。
スペースノイドは連邦軍に対しては非協力的であり、シャアやネオ・ジオンの動向を秘匿して全く掴ませなかった事が劇中でも語られている。

U.C.0093 03.06 ネオ・ジオンと連邦軍上層部が極秘裏に和平交渉を締結

サイド1のロンデニオンで行われた会合には総帥シャアも出席。陽動のため出撃したネオジオン部隊とロンドベル部隊が交戦。
和平交渉は軍事基地ルナツーでの武装解除、ネオ・ジオンが小惑星アクシズをスウィート・ウォーターまで輸送するという内容で合意している。

またこの時、ロンドベル所属アムロ・レイがシャアと偶然再会し、アムロと行動を共にしていたニュータイプ少女クェス・パラヤはシャアの誘いに応じてネオ・ジオンへと身を寄せる。逆襲のシャア地球は人間のエゴを飲み込めないというシャアのセリフに対してアムロは「人類は乗り越えられる」と諭すが、「ならば今すぐ愚民ども全てに英知を授けてみせろ」と言い放つ。

U.C.0093 「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」

アムロとシャアの最期の戦いを描く劇場版作品。88年公開。通称「逆シャア」「CCA(Char’s Counter Attack)」。
人類に絶望したネオ・ジオン総帥シャアは隕石落としで地球を人の住めない環境にし全人類を宇宙に引き上げる事で地球の保全と人類の覚醒を計画、小惑星アクシズの落下を巡ってロンドベル隊とネオ・ジオンの戦い、そしてアムロとシャアの宿命の戦いを描く。皆の命をくれ

ポイント

  • 「拡大した意思によって誰とも分かり合える」という一人歩きを始めたニュータイプの定義をZガンダムで部分的に否定した富野監督だが、その思想は今作でも表れている。
  • 小惑星アクシズの地球落下によるアースノイド(=オールドタイプ)の粛清という「行きつくところまで行ってしまった」シャア・ダイクンの思想は結局の所、敵としていたザビ家と同じ優性思想であり、「人類の業を背負う」という台詞からも分かるようにシャアはその自己矛盾を承知しているはず。
    一方それを食い止めたアムロであるが、宇宙世紀を代表するニュータイプ二人が分かり合えなかった事でニュータイプの定義論は完全にメビウスの輪から抜け出せなくなる事になった。
  • 構図としては「ニュータイプには絶望したけれど人類に絶望はしなかったアムロと、人類に絶望しているけれどニュータイプへの幻想を捨てていないシャア」となり、シャアは「ニュータイプとして覚醒したアムロに人類、更に言えば導き手となるはずだったララァの代わりに自分を導いてほしい」と願っている節も見られる。
  • 最後の「奇跡」は両者を円満に退場させるための舞台装置であり、サイコフレームはその理由付け(言い訳)。
  • νガンダムとサザビーの最終決戦を初めとして、Z、ZZにありがちだった「漫然とビームを撃ちあう」シーンが排除され、ダミーバルーンや遮蔽物を使って戦うなど戦闘シーンがどれも緊張感をもって描かれている。

check!

  • 寄せ集めの残党軍でありながら、ZZガンダムで登場したネオジオンMSは出てこない。一体どこからそんな新型開発の開発資金をかき集めていたのか、さすが総帥。
  • 「この核の量では地球を十分に汚染できない」と嘯きながら、生態系をぶっ壊す事を「地球に休んでもらう」と表現するあたりのこじれたインテリ臭はさすが総帥。
  • 初代でララァとアムロがNT交信した時は「ララァ、奴との戯言はやめろ」と言っていたのに、逆シャアで思い出した時は「敵と戯れるな」とサラっと記憶改変入ってるから、あの時アムロにめちゃ嫉妬したんだろうなと感じさせるのはさすが総帥。
  • アムロとの最後のやり取りから、シャアはクェス・パラヤをララァのような己の導き手と考えてスカウトした事が伺える。クェス・パラヤエキセントリックな言動で嫌われキャラにランクインする事も多いクェスであるが、彼女(とチェーン)を通してやもすれば神格化されがちなシャアとアムロを卑小化するのが目的だったと思われるので、ひっかき回し役としては満点か。
  • 作中でアムロが被弾したのは「ギュネイに人質を取られた時の電撃」と「サザビーのサーベルで前掛け切られる」の2回だけ。
    この後アクシズを押す必要があるため(メタ的に)むやみに被弾できなかったとは言え、リ・ガズィ搭乗時にも被弾が無いのはさすが。
  • ギュネイ・ガス(18)がクェス(13)の気を惹くために「総帥はロリコンじゃないかってみんな言ってる」とシャア下げを行っているがお前も大概じゃねぇか。大学生と中学生だぞ。

U.C.0093 03.12 小惑星アクシズ、地球への落下ルートから外れる

武装解除を求められているネオ・ジオン分隊は待機していた連邦艦隊を壊滅させ、ルナツーを占拠し核兵器を奪取する。
ロンデニオンでの和平会議の情報をいち早く入手したロンド・ベルはシャアの思惑を察知。
シャアが率いる本隊はアクシズを占領し地球への落下コースへと乗せるが、ロンドベル隊の攻撃によりアクシズは大きく2つに分断される。
しかし割れた半分は地球への落下コースに入り、アムロはνガンダムでアクシズを押し返そうとする。νガンダムは伊達じゃない敵味方問わずアムロの意志に同調したMSが死を覚悟してアクシズに張り付くが、その直後νガンダムから放たれた「虹色の光」がアクシズそして地球をも包み込むオーロラとなり、超常的な力でアクシズは地球衝突コースから外れる(後に「アクシズ・ショック」と命名)。

シャアとアムロはMIA(作戦行動中行方不明)扱いとなり、第二次ネオ・ジオン抗争は終結する。

U.C.0094 06.15 ネオ・ジオン軍、「シナンジュ・スタイン」2機を強奪

「シャアの反乱」以降、目立った反政府活動も無く、ネオ・ジオン残党の脅威を喧伝する事で軍備縮小を避けたい軍部と、戦力を強化したいネオジオン残党「袖付き」の間で利害が一致。
連邦が開発したサイコフレーム搭載機「シナンジュ・スタイン」は、「輸送中、袖付きの襲撃で強奪された」という体で「穏便」に引き渡されるはずだったが、この自作自演劇を良しとしない連邦兵により本当の戦闘に突入。シナンジュスタインフル・フロンタルの参戦により連邦軍は全滅し、結果として「取引」は完了する。
「強奪」した1機は全面改修されてフル・フロンタル搭乗機「シナンジュ」に、もう1機は袖付きタイプに改修されてゾルタン・アッカネン搭乗機体となる。

宇宙世紀0095 12.03 ユニコーンガンダム3号機「フェネクス」暴走事故

先行建造されていた1号機(ユニコーン)、2号機(バンシィ)のデータを基に、連邦軍が独自で組み上げたRX-0-3「フェネクス」の合同評価試験中、NT-Dを発動したバンシィに呼応してフェネクスもNT-Dを発動し、暴走。
フェネクスは模擬戦宙域に侵入したネオジオンのリバウを撃退後、模擬戦闘を行っていたバンシィならびに評価艦エシャロットを撃滅。以降、行方不明。

フェネクス

  • 同エピソードは、お台場の「ガンダムフロント東京(現ガンダムベース東京)」にあったドーム型モニター施設「DOME-G」にてフル3D映像作品として映像化された「One of Seventy Two」が初出。
    後の小説「不死鳥狩り」、もしくは「ガンダムNT(ナラティブ)」へとつながる。
  • ヘブライ教におけるフェネクス(Phenex)は不死鳥フェニックス(phoenix)が悪魔堕ちした姿で、ソロモン72柱の魔神の1人とされる。
    唯一神を崇める宗教が布教にあたって、信仰されている異教の神を悪者に仕立て上げるのはよくある事。

宇宙世紀 0096 04.07 「ラプラス戦争(ラプラス事変)」勃発【ガンダムUC】

工業コロニー「インダストリアル7」内にて、極秘裏に「ラプラスの箱」の封印を解くための鍵「RX-0 ユニコーンガンダム」を受け取るために来たネオ・ジオン「ガランシェール」隊と、「ラプラスの箱」の解放を阻止するため派遣された連邦軍の間で戦闘が勃発。
ガランシェール隊のMSに対しユニコーンガンダム1号機が起動、これを撃退するユニコーンの日ちなみに4月7日は初代「機動戦士ガンダム」第一話の放映日

U.C.0096 04 資源衛星パラオにて「袖付き」と連邦軍の戦闘

連邦軍特殊部隊エコーズ所属、ダグザ・マックール中佐戦死ダグザ・マックールこの戦闘ではサナリィ(海軍戦略研究所)が開発した、小型で高出力な「ミノフスキー・イヨネスコ型熱核反応炉」を使用した10m級可変MS「ロト」が実戦に導入されている。
これはU.C.100年代の「フォーミュラー計画」の布石となる。

U.C.0096 04 ジオン残党軍地上部隊、ダカールならびにトリントン基地を襲撃

陽動のため地球連邦政府の首都ダカールを襲撃したロニ・ガーベイら率いるジオン残党軍カークス隊の呼びかけにより残存兵力が世界各地から集結、ラプラスプログラムの指定に従いトリントン基地を襲撃。

交戦後、残党軍フラッグシップ機「シャンブロ」撃沈、残党兵の行方は不明

check!

  • 原作小説では宇宙世紀憲章の伏線のためLa+プログラムの座標がダカールに設定されていたが、アニメでは最初にコロニーが落ちた地トリントン基地に変更
    ザクデザートやゾゴックなどジオン大運動会とも揶揄される旧型MSが多数登場しオールドファンを沸かせた
  • その中でも「出撃シーンはあるが戦闘シーンがない」MS-07C-3グフ重装型は「トリントン基地に辿り着けなかった」として迷子の愛称で呼ばれる。グフ重装型カードゲーム「ガンダムトライエイジ」のテキストには、『散々迷った挙句覚醒サイコフレームのオーロラを見て復讐心を捨て、偶然立ち寄った街の復興を手伝った後、その街がトリントンである事を知らされる』という小噺が盛り込まれている
  • 0096当時のトリントン基地は僻地が故に軍事的価値があった一年戦争の頃とは違い完全に放置されており、人材も配置MSも三線級で制空権もあっさり取られる始末。
    ラプラスプログラムの事を知らされてないであろうジオン残党軍にとっては戦略的価値もない基地だが、決起のモチベーションはどこから来たのか。
    トリントン基地は「0083」で見られたようにセキュリティもガバガバで地形的にも平坦で攻めやすく守りにくいため、一斉蜂起の景気づけに白星発進するにはちょうどいい基地ナンバーワンだったという事だろうか

U.C.0096 04 大気圏と熱圏上層間にて謎の発光現象を観測

「シャアの反乱」時に小惑星アクシスの落下軌道を逸らした「サイコフィールド」と同様の現象が発生。
熱圏上層で待機していたネェル・アーガマと大気圏上昇中の輸送船ガランシェールを包み込んだ。

覚醒ユニコーン機上でユニコーンとバンシィがサイコフィールドを展開し、原作では轟沈したガルダ級1番艦「ガルダ」だが、アニメ版では損傷で収まっている。
ガルダは漫画「ジョニーライデンの帰還」では、軍事は勿論、流通や各種観測を賄う巨大インフラであり国家的資産である事が語られている。

宇宙世紀 0096 05.04 ミネバ・ラオ・ザビによる「ラプラス宣言」演説

「インダストリアル7」付近の宙域にて大規模戦闘が発生。「袖付き」頭首フル・フロンタル戦死によりネオ・ジオン残党軍は瓦解。

ラプラスの箱の存在を消し去り新しい世界秩序を構築したいビスト財団と連邦政府の共謀により、箱が保管されている「メガラニカ」に向けて「グリプス2」からコロニーレーザーが射出されるも2機のガンダムがサイコフィールドを展開しこれを防衛。サイコフィールド展開「メガラニカ」内放送施設から全世界へ「ラプラスの箱」の全容が公表され、ビスト財団頭首代行マーサ・ビスト・カーバインは失脚した。

宇宙世紀0096 「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」

工業コロニーの生徒バナージ・リンクスは、開示されれば連邦政府を転覆する力があるとされる「ラプラスの箱」を開く鍵、ユニコーンガンダムに乗り込み、葛藤と絶望、可能性の狭間でジオンと連邦の垣根を越えて成長していく。ユニコーンガンダム

ポイント

  • 新規のガンダムファンを生むと同時にオールドファンを引き戻したとされる作品で人気も高い。と同時に「各作品の良い所を掬い取った二次創作(同人ガンダム)」と揶揄される事もある。
    原作での「ユニコーンガンダムは伊達じゃない!」というセリフがカットされるなどアニメ版ではいろいろバランスを取っている所は見られるが、逆に最終決戦では原作のユニコーン・バンシィ・ジェスタ2機を相手にして大立ち回りを演じるシナンジュを見たかったという声も。
  • 「ラプラスの箱」自体はマクガフィン(物語の動機付け)のようなもので、その中身についてもオットー艦長も「たったそれだけのこと…」と語っているが、「宇宙に適応した人々」の定義がいくらでも拡大解釈できてしまうためスペースノイドが反旗を翻す「大義名分」としては申し分ない。
  • というか反対運動の起爆剤どころか一年戦争起こる起こらない関係なく素のままでとんでもない内容で(成立プロセスも含めて)、何考えてこんなモン入れたんだ、という気分にはなる。
  • ただ「箱」の正体についてはとてもいい落としどころだと思うし、イデを発動できる超兵器みたいなのが出てきたらどうしようかと思っていたら、別の場所からイデみたいなのが出てきた。
  • ep.7では「閃光のハサウェイ」に登場するファンネルミサイルやFD-03グスタフカール(先行配備型)が一足先に登場している。ファンネルミサイル

ネオ・ジオング

  • 色々と賛否を巻き起こしたアニメ版オリジナル機体。ネオジオング
  • 搭乗者の意志を具現化する「サイコ・シャード」というとんでもない初見殺しのチート兵器を装備し、瞬く間にユニコーンとバンシィの兵装を破壊している。
  • 最終的にネオジオングが朽ちて自壊したのは、一瞬であったはずの時間旅行が実際に体感した事になったのか、残留思念が浄化された事により自分の役割は終わったと感じたか、いずれにしてもサイトシャードの具現化能力が絡んでいると推測される。
    オリジナル武装の上に劇中説明もないため「サイコシャードは思いを具現化する兵器」と読み取る事は極めて難しく、武装を爆発させる兵器と誤解される可能性はある。

宇宙世紀 0096 小惑星アクシズにて小規模な戦闘が発生【Twilight AXIS】

連邦軍はユニコーンガンダムの力を目の当たりにしてサイコフレームの脅威を再認識、「アクシズショック(逆シャア)」の後も地球圏を漂っているアクシズにサイコフレームの研究資料が残っていないか確認のための調査に向う。
そこにガンダムタイプのMS「ガンダムAN-1 トリスタン」を有する謎の武装集団「バーナムの森」(バックはブッホ・ジャンク社)が現れる。

宇宙世紀 0096 「機動戦士ガンダム Twilight AXIS」

「ラプラス宣言」から数か月後、元ジオン仕官であった民間人「アルレット・アルマージュ」と「ダントン・ハイレッグ」は、連邦軍調査団の一員として地球圏を漂う惑星アクシズの調査に赴いた先でバーナムの襲撃を受ける。
ダントンは、ハマーンがシャアのために赤くペイントした「ザクIII」で「ガンダムトリスタン」と「バイアラン・イゾルデ」を撃退する。Twilight.Axisかつてサザビーのメインスタッフとして開発に携わったアルレットが調査に同行した目的は、アクシズに擱座するサザビーからサイコフレームを回収する事であり、そこには恩人であるシャアの「何か」が残っているのではないかと考えていたのだった。Twilight.Axis

一方バーナム側はガンダムトリスタンをコアユニットとした大型アームドベース「クレナヴェール」を投入。

ニュータイプであるアルレットはシャアのIDで未完成のMA「アルヴァ・アジール」を起動させ、「クァンタン・フェルモ」が操るクレナヴェールと相対するが技量の差から戦闘不能に陥る。
MS「Rジャジャ」でアルレットを守ろうとしたダントンにとどめの一撃が放たれようとした時サイコフレームの共振が起こり、アルレットの意識に触れたクァンタンが戦意を削がれ矛を引き、戦闘は終了する。

アルレットとダントンは再び普段の生活に戻っていった。

ポイント

  • 全6話のショートアニメを26分の劇場版アニメに再編集して公開されたが、内容は原作小説のダイジェスト版であり、原作を読まないと何が起こっているのかほとんど分からない。
  • 特に、シャア、ララァ、アルレット、ダントン四人の関係についてはほぼカットされているのが問題。
    ガンダムトリスタンや赤いザクIIIの出生についてもアニメでは明示されないなど、ほぼプロモーションビデオと化しており、色々と残念な事になってしまった。
    原作小説読後に「挿絵」の感覚で観るとちょうどいいのかもしれない。

ガンダムトリスタン

  • ガンダムNT-1「アレックス」をベースに上半身を新造したMS。元々ニュータイプ専用機としてピーキーな調整を施されていたアレックスは戦闘での大破後(「ポケ戦」)、ティターンズ麾下のオーガスタ研究所にて強化人間のテスト機として活用されていた。ガンダムトリスタン
  • ティターンズ解体後はサナリィが接収後、ブッホ・ジャンク社に貸与。
    解体の混乱に乗じてテストパイロットのフェルモ兄弟が逃亡。
    兄弟は放浪の後にブッホ社(後のブッホ・コンツェルン)に拾われ、「バーナム」部隊を率いトリスタンに搭乗する事になる。
  • ちなみにバーナム部隊の紫ジェガンがU.C.0120年代で使用されたショットランサー型ビームライフルを持っている事からバーナムの背後にブッホ(=ロナ家)がいる事は察しがつくようになっているショットランサー
  • トリスタンのガンプラは本編同様、2004年に発売されたNT-1をベースに新規造形パーツを追加して発売されたが何しろ昔のキット。パーツ構成(可動)やプロポーションは昔のものを引きずってしまい、モデラーの評判は芳しくなかった。
    悪人顔とかデザインとか結構好きなんですけどね…

宇宙世紀 0097 サイド6コロニー内にてジオン共和国軍と連邦軍との戦闘が発生【ガンダムNT】

地球圏に飛来した「RX-0-3 フェネクス」を捕えたいミシェル・ルオの謀りによって、「袖付き」に偽装したゾルタン・アッカネン率いるジオン共和国部隊と、ヨナ・バシュタを有する連邦軍が中立コロニー内で戦闘を開始。
「RX-9 ナラティブガンダム」と「NZ-999 II(セカンド)ネオジオング」の戦闘によるサイコフレームの脈動に呼応したフェネクスが再び出現するも捕獲には失敗。ネオジオングその後、危険分子としてジオン本国から尻尾切りされたゾルタンが暴走、IIネオジオングで連邦艦隊を壊滅させるとヘリウム3プラントの爆破によるコロニー落としを決行する。
が、フェネクスから生じた光の翼により落下は防がれ、フェネクスは再び宇宙の彼方へと飛び去った

宇宙世紀0097 「機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)」

ガンダムUC以降の宇宙世紀を描く「UC NexT100」プロジェクトの第一弾。

U.C.0095の試験戦闘中に暴走して行方不明になっていたユニコーンガンダム3号機「フェネクス」を巡る戦いを描く。
暴走したフェネクスに取り込まれたパイロットは主人公ヨナ・バシュタの旧知リタ・ベルナルと設定された。
キャッチコピーは「ニュータイプ神話の行き着く先――」。ナラティブガンダム

ポイント

  • Zガンダムなどで描写された死者の残留思念、逆シャアなどで示された「奇跡」に対する説明として、ミシェルは「サイコフレームとは人間(オールドタイプ)には認知できない高次元の力場(いわゆるあの世=UCの最後にバナージが行きそうになった世界)から未知のエネルギーを引き出し超常的な現象(時を巻き戻す等)を起こす媒体」という仮説を立てている。
    逆に言うと、ニュータイプと言えどもサイコフレームを媒体にして初めて超常現象を発露できると言える。
  • 前作でユニコーンガンダムがコロニーレーザーを阻止した際に完全に覚醒し、時間すらも巻き戻せる力があるシンギュラリティ・ワン(技術的特異点)となったため、宇宙を放浪していたフェネクスが目覚め、その特異点を消し去るために「あの世から遣わされた」。
    実際にはその時にはユニコーンは封印されていたため、同じく「人類には過ぎた力を持つ」IIネオジオング封印のために動く事になる。
  • ただのオールドタイプであるヨナはサイコフレームを媒介にフェネクス=神の制御に成功しているが、これが今回最大の奇跡と言える。
    もしくはNT-Dやサイコフレームといったテクノロジーで人は神になれるという含みを持たせているのかもしれない。フェネクス
  • 超兵器であるIIネオジオングを「制御できないもの」として隠滅しようとしたり、ミネバ殿下がユニコーンを封印するなど、サイコフレーム(サイコミュ装置)の技術が語られなくなった後の世界を見据えて、ニュータイプ神話含めこれらの技術を表舞台から抹消しようとしている動きがみられる。
  • ただし原作者が語るところによれば「ニュータイプの事を語るのも憚られる恐ろしい出来事があって後の世で語られなくなったはず」との事で、これがガンダムUC2で語られるのかもしれない。

ゾルタン・アッカネン

  • 「アンチ・シャア」キャラとしてのフル・フロンタルが可能性に肯定的なキャラであるに対して、ゾルタンは可能性にも否定的なキャラと言える。ゾルタンアッカネン
  • 「撃っちゃうんだなぁ、これが!」や「避けるなよ、コロニーに穴が空いちまうだろうが」というエキセントリックな言動で強い印象を残した彼だが、
    『オールドタイプが理解するのは現象だけ(だからニュータイプを人体実験したり強化人間を作ったりする)』
    『宇宙に出てせいぜい100年でニュータイプになれって夢見過ぎ』
    『ニュータイプが都合よく助けてくれるから人類は進化しない』など要所要所でニュータイプに関するバランサーまたはカウンターとして機能している。

モナハン・バハロ

  • ガンダムUC原作小説でも登場している。ジオン共和国国防大臣であり「サイド共栄圏」構想者。シャアに似せた強化人間フル・フロンタルを生み出し「袖付き」を裏から支援した。モハナンバハロ「ラプラス事変」黒幕の一人であり今作においてもジオン共和国軍を非正規部隊である「袖付き」に偽装してコロニーに送り込むなど暗躍する。
  • サイド共栄圏を語るフロンタルの言葉にバナージが「自分達の今後を語っているのに他人事のような冷たさ」と感じたのは借り物の言葉を読みあげているからに過ぎなかったかもしれない

宇宙世紀 0100 ジオン共和国、自治権返還

連邦軍は一年戦争から続いたジオン戦乱の消滅を宣言。ジオン国旗

ガンダムUCでは、一年戦争後の講和条件でU.C.100年での自治権返還は決まっていたという設定に対して、1995年に発売された漫画「機動戦士ガンダム ムーンクライシス」ではU.C.0099年にジオン共和国で起きた反乱の責任を取る形で自治権を返還している形を取っている。

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