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ガンプラなどで使える、シタデルカラー入門者にオススメの3色はこれ

メタルフィギュアなどの塗装で使われるシタデルペイント(カラー)、模型業界の知名度で言うとそれなり浸透してきたと言ってもいいでしょう。

・筆塗りでも筆ムラが出づらく、
・隠蔽力が高く、
・有機溶剤を使っていない水性塗料(水溶性アクリル塗料)なので匂いも無く周辺環境にも配慮できる

とメリットは大きいです。

しかし話題になっていると言っても「色数多過ぎでまずどこから手を付けていいかわからない!」な人も多いはず。
そんな「使ってみたいけど何色から買ったらいいのかわからない」人のために今回のエントリーを書いてみました。

シタデルの良さを知るためにまず揃えたい3色はこれ

まずはスパっと結論から書きます。

Brass Scorpion(ブラススコーピオン LAYER No.22-65)
Lead belcher(リードベルチャー BASE No.21-28)
Warplock Bronze(ワープロックブロンズ BASE No.21-31)

この3色を購入してみてください。金・銀・銅で全て金属色です。
シタデルカラーはどの店舗でも大抵オフィシャルの展示棚があり、きちんとラベリングしてありますのでナンバーを手掛かりにすぐに探し出せます。 このベースとかレイヤーっていうのは塗料の種類です。
No.の21番カテゴリはベース(隠蔽力の高い基本色)、 22番台はレイヤー(ベースより隠蔽力は劣るが大面積から表情付けまでマルチに使える塗料)と決まっています。

そしてこのオススメ3色の中でも銀色のリードベルチャーはかなりの人気色です結構な確率で売り切れています。近似色にIron Breaker(アイアンブレイカー LAYER No.22-59)がありますが、リードベルチャーに比べると若干光沢が強めなので好み次第になります。

お勧めしたこの3色ですが「ガンプラなどの関節部やメカ等を着色する場合」という条件がつきます。
作例としてこちら、パチ組のHG流星号のグレイズフレームをシタデル筆塗りしたものです。この3色は多分どんなフレームでも馴染み、かといって存在感が薄くない3色です。
この3色を使って関節部をモールドに沿って塗り分けるだけでも、ものすごく上手くなったような感覚を味わえます。鉄血のガンダムフレームのように関節の露出部が多いと多少大変ですが、普通のHGUCなどでは肘膝売り分け程度の作業量なのでマジでお勧め。

ではなぜ関節部に使用するのか、そもそもシタデルカラーはどう使うべきなのか、それらを以下で解説します。

素人でもサクサク塗れるシタデルカラー

このサイトに辿り着いた方なら他のサイト様でも特徴をご覧かと思いますが少々お付き合いください。
シタデルカラーはもともと「WAR HAMMER」というボードゲームの駒を塗るために開発された塗料で、シタデルペイントシステムはこの駒を効率良く塗るための塗装方法を手順化したものです。 こちらの赤紫のモンスター(駒)は塗装歴0年の妻が着色したものです。
筆塗りなんて小学校以来という彼女ですが、指定された色を指定された順番に塗っていけば、なんとなくいい感じの完成品が気軽に出来上がります。

とはいえなにしろシタデルカラー、1色500円以上と値段がお気軽ではありません。
内容量は12mlと実はMrカラー(10ml)よりも多いのですが値段は2~3倍、これはなかなか数が揃えられませんよね。
であれば先ほど挙げた3色のように汎用的に使える色をまず購入するというのが得策です。

シタデルカラーの特徴と解説

1.隠蔽力が高く重ね塗りが出来る
2.水性塗料のため下地を侵さない
3.5分程度で乾く速乾性
4.塗りムラが出にくい
5.塗膜がそれなり強い
6.基本的につや消し

シタデルの特徴の中から今回のエントリーで私が重要だと思う順番に特徴を挙げました。
シタデルは他の水性塗料と比べて筆ムラが出ないとは言っても決して出ない訳ではありません
広範囲を塗る場合はウェザリングやウオッシングなど汚れ塗装前提か、ウォーハンマーのフィギュアのようにムラが気にならないぐらい細かいモールドが入っているものに行うと違和感なく筆ムラを表情(タッチ)として溶け込ませる事が出来ます。

ですので「広範囲ではなく、多少ムラが出ても目立たない場所」に塗るのが望ましく、となるとメカの関節部(内部フレーム)となる訳です。
ガンプラなどにおいてシタデルカラーは関節部やセンサー部、パネルの塗り分けなど、ワンポイントで使用していくのが基本だと考えます。

そこで特徴の1「隠蔽力が高く重ね塗りが出来る」です。

例えばポールの先に付いた小さな赤いセンサーや別パーツ化されていない作業用フック、ガンダムの下腹部の黄色いVマークなど、筆塗りでは何度も塗り重ねるかヘタをすると塗料を盛りすぎて厚くなりがちな部分が、その隠蔽力の高さからほぼ1発で塗れます。

更に特徴の2「水性塗料のため下地を侵さない」が活きてきます。

他の水性塗料もそうですが下地が成型色のまま、またはラッカー塗装済みの場合、溶液を用いる事で下地色を侵さず水性塗料がはみ出した部分を拭き取る事が出来ます。

MEMO
ラッカー塗料の上から水性ホビーカラー等で塗ってはみ出して部分を拭き取るというのは昔からある技法です。 またガンダムUC「袖付き」MSのエングレービング塗装で広く認知されたラッカー→エナメル拭き取り方法も同様の原理です。

シタデルカラーの場合は「燃料用アルコール」で拭き取れます。
500mlで300円ぐらいです。ホームセンターでも売っているかと思いますが、間違って「無水アルコール」を買うとラッカー下地ですら剥がすので死にます。
細かい所を拭き取る時は細い綿棒があると便利ですね。
なんなら「ガンダムマーカーぼかしペン」でも構いません。 ぼかしペンはアルコール成分が弱めなようで固着度合いによっては剥がしにくいので、はみ出したと思ったらサクッと拭ってしまうと良いでしょう。
また、わざわざ拭き取らなくても上から乾いてしまえば色を重ねられるので場所によっては下地をはみ出し気味に塗って、上から重ね塗りする方が綺麗に塗れます。 ちなみに今回の塗装で使用したのは、シタデルカラー3色と面相筆、洗浄用の小瓶とペーパーパレットだけです
水性塗料で溶剤臭などもしないので、リビングでテレビを見ながら塗装も出来ます。

また、3.速乾についてはサクサクと作業を進められるので、特に塗り重ね時の待ち時間のストレスが軽減されます。

4.筆ムラについては塗り方次第です。筆ムラを出しにくくするためには「1ストロークで塗る」事を意識すると割と上手くいきます。レタッチするようにチョンチョンペタペタと塗っていくと筆のタッチによる塗料の段差が目立ってしまいます。

5.塗膜が強い
については着色したフィギュアを指で摘まんだり多少ぶつけても剥がれないぐらいの意味合いで、可動部である関節部への着色である以上、クリアランス(隙間)を確保しなければパーツ同士がこすれて確実に剥がれます。これはラッカー塗料も同じですね。 以上これらの特徴を踏まえ、次回のエントリーではHG流星号(グレイズ改弐)を使ったディテールアップ方法を前後編に分けてお送りします。

そもそもシタデルカラーが売ってない!

最近はシタデルカラーの取扱店も増えてきました。
まずシタデルの総本山とも言えるウォーハンマーショップ、家電量販店ではヨドバシカメラ、模型店ではイエローサブマリン、コトブキヤ、ポストホビー、ホビーショップアローズ、模型ファクトリー(新宿)、web通販ではamazon、G-Partsさかつうでじたみんあみあみなどがあります。
決して一般的な塗料ではないので取扱店舗が無い場合は通販に頼らざるを得ないですね。また、塗料の再入荷までにかなり時間がかかる印象があります。 売り切れてしまうと長い間そのままというのも珍しくありません。 人気色を見かけたらとりあえず購入しておくというのも一つの手ですよ!


続きのエントリーを書きました。合わせてお読みください。 シタデルカラー入門者にオススメする追加で揃えたい3色+2色はこれ